December 31, 2018

家族それぞれが世界挑戦

18年前アメリカでの研究生活に挑戦し始めた頃,家長として家族「全体」の将来への責任は意識していたが,家族「個人個人」の将来への責任までは具体的に考える余裕は,正直,無かった.

アメリカでの研究生活,それ自体は私個人の興味(「ワガママ」と読む)や将来性(「身の程知らず」と読む)が結び付いた挑戦に過ぎず,家族それぞれの興味や将来性について,具体的に思いを巡らせる余裕が無かった.

実際に日本を飛び出して「世界挑戦」してみると,日本国内では得られなかった様々な体験をすることになり,自分自身が培ってきた価値観,人生観,世界観などが次々と揺さぶられ,新たな自分自身を作り上げていくようになる.

それを成長と呼ぶのだろう.

そういう成長の機会を持てている自分は幸せ者だが,ならば,家族の「それぞれ」がそういう機会を得れば,それぞれが幸せ者になれるのではないだろうか,と思い始めた.全体として足し引きした結果「総合的には幸せな家族」というよりも,成長し続ける幸せ者の個人個人が集まる「幸せ集合体として成長する家族」という,そういう個人ベースの成長家族を志向していた.

それぞれがアメリカで挑戦しながら暮らしていること自体が世界挑戦のように見えるかもしれないが,アメリカに暮らしている者からすれば,アメリカを出なければ世界挑戦にはならない.

できれば,家族それぞれが世界挑戦をし,それぞれが成長して幸せ者になってほしい.

それを意識して,長い年月をかけて家族それぞれの挑戦を段階的にサポートしていった結果,今年は,それが実現する年となった.

妻は,アメリカ国内で新体操競技の審判員を行っていたが,国際大会で審判を行える国際審判員への挑戦として,10月にフィリピンで行われた国際審判員の講習会と試験を受けに行った.それに向けて毎日毎日勉強する中で,ふとつぶやいた.

「受かるかなー.でも,このためにこんなに勉強したおかげで,色々なことがより良くわかるようになった.挑戦すると決めて準備をした段階で,すでに成長するんだね」

アメリカから日本を通過して遠くフィリピンまで行って受けた試験は,結果,無事に合格した.更なる大きな成長である.

FIGExams

娘は,アメリカ新体操ナショナルチームに再び入ることができ,フルタイム大学生として忙しく勉学をこなしながらも,時間を見つけ技術の向上に努めている.その結果,ルクセンブルグ国際大会にアメリカ代表で派遣されることとなった.

大きなお祝いの時だけに行ける,アトランタで一番美味しい高級お鮨屋でのお祝いが嬉しい.

Hayakawa2018

ルクセンブルグ国際大会では,日本生まれの娘が,アメリカを代表して世界挑戦である.

ElenaLUXCup2018_2

そして,その国際大会で妻も審判として参加できることになった.

LUX2018Family

これで家族それぞれが世界挑戦するところまでたどり着いた.

「幸せ集合体として成長する家族」へ向けて,新たな道筋ができ始めた.

世界で挑戦する家族の一形態として,成長し続ける幸せ者の個人個人が集まる「幸せ集合体として成長する家族」という,個人ベースの成長家族,その一つの例となるかもしれない.


shinojpn at 23:58│Comments(0) プロフ生活 

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