May 30, 2014

小中学校内で始まっているアメリカ格差社会の住み分け

アメリカでは親の経済力によって住むエリアが綺麗に分かれている.裕福な人が多く住むエリアは,家の値段が高い.そのエリアでは固定資産税収入が豊富になり,それに依存する公立学校の教育の質に,大きな格差が生じている.

そして,それとはまた別の「格差社会の住み分け」が,小中学校の中で既に始まっている.

つい先週卒業した娘の公立ミドルスクール(中学校)の卒業表彰式の場面である.700名を超える生徒達の席は,親達が座る後方観覧席の両隣りと,観覧席から見て左下の席(1枚目),そしてメインの先生から近く観覧席から見て右下の席(2枚目)の3箇所に分かれている.

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これらの席がホームルーム別に分かれているわけではないことが,表彰式でわかってくる.

まず,この1年間の成績がすべてB以上だった生徒が表彰される.
名前を呼ばれて順々に立ち上がっていくのは,左下の席からだ.
時折,左右の後方観覧席レベルの生徒達から,お祝いの叫び声が飛んできたりする.
同じホームルームの友人の活躍を誇らしく喜んでいるようだ.そう,観覧者として.


次に,この1年間の成績がオールAだった優秀生徒が表彰される.
静かに,順々に立ち上がっていくのは,右下の席からだ.

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さらに,ミドルスクール時代の3年間を通じて,ずっとオールAだった最優秀生徒が表彰される.
その10名ばかりは,みんな右下の席から立ち上がってきて,うやうやしくメダルを受け取る.

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そう,既に,小中学校の中で「格差社会の住み分け」が示されているのだ.

学力が最も高い生徒達は,先生に近いメインの右下の席に座り,表彰式のメイン参加者となる.
学力がそこそこ高い生徒達は,先生から少し離れた左下の席に座り,表彰式の参加者となる.
学力が優れない生徒達は,先生から遠く離れた後方観覧席に座り,表彰式の観覧者となる.

「学力格差」に基づく住み分けだ.

その後,音楽などの芸術クラスで活躍した生徒達も表彰される.
これも,ほとんど右下の席からだ.

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アメリカの大学入試では,学力以外の芸術活動もかなり重視されるため,学力が高い生徒達こそが芸術クラスでも頑張り,活躍する,という流れだ.

娘のミドルスクールでは,公立にも関わらず,生徒個人の学力に応じて,進度・深度が異なる授業を受けるようになっている.それも,スタンダードクラスから最上級クラスまで,数段階に分かれている.最上級クラスでは,博士学位を持つ先生が中心になって授業を行ない,そのクラスの生徒達はハイスクール(高校)の単位も取得してしまう.

この学力別クラス分けは,エレメンタリースクール(小学校)の2-3年生くらいから始まっている.できる生徒がピックアップされて試験を受け,選抜されていく.そして,だいたい5年生位には,スタンダードかそうでないか(Giftedと呼ばれることが多い)に大別されてしまう.その段階で,既に受ける授業が大きく違ってきてしまうので,スタンダードと上級クラスの差はどんどん大きくなっていってしまう.

さらにミドルスクールでは,上級クラスがさらに細分化され,学力の高い生徒ほど,より質の高い教育を受け,学力をさらに効率的に伸ばせることになる.上を伸ばす教育だ.

大人になってからの経済力格差による「格差社会の住み分け」を生み出すもととして,子供の頃の学力格差による「格差社会の住み分け」が,小中学校の中であからさまに行なわれているのである.


 











shinojpn at 09:23│Comments(0) プロフ生活 

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