July 14, 2006
コロラドでの最終実験
ひと月ほど帰省していたポスドクのトーステンが,ドイツから帰ってきた.ヨーロッパにいたついでに,イタリアでのとある学会にも出ていたという.その学会で日本人研究者にとても親切にしてもらった,そして,そういえばこの前のデンバーでの学会でも日本人に親切にしてもらった,とその感激を私に伝えてくれた.アメリカ人やヨーロッパ人から受ける対応とは全然違うというのだ.私にはよくわからなかったが(ガタイの大きいトーステンに日本人は怖がっていただけなのでは?),自分の国のことを褒められて悪い気はしない.
さて,今日はコロラドでの最終実験.被験者が道に迷ってなかなか到着しないというハプニングもあったが,時間内に無事終了.一緒に実験をしてきた院生のアダム君は,「Shinoにとってコロラドでの最後の実験だね」とか「僕にとってはこちらに来て始めての実験終了だ」とか「写真を取ればよかったなー」とか感慨深げである.
一方の私は,ナゼだか,これが最後だとかそういうおセンチな気持ちには全くなることがなかった.ここを出るまでに終わらせなければならないことが山盛りなので,そのうちの一つが終わった,という安堵感に支配されてしまっていたようである.人間,余裕がないと寂しいものである.
今回のプロジェクトは高齢者をテストする実験で,いつもながら色々な意味で忍耐強さが要求された.普段の見掛けからするととてもセッカチなアダム君だが,それとは対照的に高齢者への対応はとてもよく,おかげで滞りなく実験を終えることができた.我々のようなグループ実験では,一緒に実験をすると,その人のよしあしがよく見えてくる.特に被験者への対応の仕方には,研究者としてあるいは人としての人間性がよく現れてくる.アダム君とはもうすぐお別れだが,今後とも信頼できる研究仲間として付き合っていきたいと思っている.
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この記事へのコメント
一方で、最近の日本人留学者にはハングリー精神が感じられないとの意見も間接的ながら聞いていましたが、若手研究者の置かれている状況を考えるとここ数年はかなりハングリーに頑張る人が増えているのではないかと想像しています。ただ、そのような人たちをサポートする情報やコミュニティーが中国人や韓国人に比べ弱い気がします。
私の分野では,ハングリー精神というか,国際的に活躍することを夢ではなく現実的に捉えて行動に移す人が増えているような気がします.このblogがそのようなことを考えている人達にサポート情報を与えられる場になれば,と思っているのですが.