January 20, 2006

ホンネ爆発

昨日は,臨床医Facultyと研究の話をする機会が,昼間と夕食と2回あった.臨床だけでなく,基礎的な研究をしたい,しなければ,という気持ちは伝わってくるのだが,どのような研究内容に興味があるのかが,どうもつかめない.

ところでこの人,NIHに研究技術を学びに通っている.たまたま私の出しているNIHグラントのプログラムオフィサー(グラント採択に関与している人)と知り合いらしいことがわかった.アメリカは(も)コネの国.今度その人に会ったときに私のことをよろしく言っておいてくれるという.ひょんな所で思わぬ出会いがあるものだ.

さて,今日のスケジュールは以下の通り.

8:30 ホテルに出迎え,街中をドライブ
9:00 Faculty3と面談
9:30 Faculty2と面談
10:00 Faculty9と面談
10:30 Faculty10(他学部)と面談
11:00 Faculty11(他学部)と面談
12:00 会議室で選考委員(6名)と昼食
1:30 Faculty12(他学部)と面談
2:00 ラボ見学
3:00 空港まで送ってもらう

選考委員との昼食時,次々と色々な質問をされた.このポジションは臨床Facultyを研究指導するというのがメインなので,「どのように研究指導しますか?」という質問が来た.

この質問でスイッチが入ってしまった.昨日の院生の件が頭にこびりついていて離れない.
「まずは研究へのモチベーションが何なのかというのが大事だと思います...」
という一言から始まり,昨日の院生の件を引き合いに出してしまった.選考委員の人たちは,院生がそのように思っているとは知らなかったらしく,大層驚いていた.

直接的に批判することは避けたつもりだが,グラントを強調するあまりに,研究活動自体の楽しさ,大切さを見失わないようにすることが大切,というようなことを,いつの間にか演説してしまっていた

現在の彼らの価値観はグラント一色である.後から考えてみると,それに対して真っ向から反論したような形になってしまった.インタビューとしては,きっと望ましくない発言だっただろう.しかし,自分が将来働くかもしれない,という視点で考えた場合,そういうような価値観の中では楽しく過ごすことができない,ということを本能的に感じたのではないだろうか.1回目のインタビュー先では価値観ピッタリと合っていただけに,その落差が大きい.

選考委員の人達が私の意見を真摯に受け止めてくれなければ,この大学とは縁がないことになるだろう.

この夜,家に帰ったら,某(有名)大学からインタビューの誘いがメールに入っていた.また可能性が増えたので,自分にピッタリくる縁がある所をうまく見つけていきたい.



shinojpn at 00:00│Comments(6)TrackBack(0) 研究 

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この記事へのコメント

1. Posted by MA   January 27, 2006 09:56
今回のインタビューお疲れさまでした。まだ続くということで体調に気をつけてください。

もちろん(我々にとって)職を得ることが大切なんですが、自分の本当の気持ちを抑えて生きていっても辛いですよね。自分ひとりでは組織の中の雰囲気はなかなか変えられないですし。
2. Posted by Shino   January 27, 2006 19:53
インタビューに行っている他の人と話してみても,自分が気持ちよく働ける場所かどうか,というのを常に意識しているようです.職場の価値観が自分と合っているかどうか,いい人が多いかどうか(色々な意味で),というのが大切なようです.裏を返せば,採用する側もそのような目で見ているのでしょうから,やはり縁があるかないかでしょうね.こんなことを言っていられるのも今のうちだけなんでしょうが.
3. Posted by みっしー   January 28, 2006 00:58
まわりがサポーティブかどうかというのは結構重要な要素だと思います。ラボを持つことよりもラボを維持することの方が何倍か難しいので、まわりとよい関係をつくれるようなシステム、人材がそこにあるのかどうかという点は妥協せずによく見ておくとよいと思います。たしかに「縁」ですね。アメリカの文化ではあまりない概念かもしれませんが、あえてdestinyと意訳してみるのはどうでしょうか。
4. Posted by Shino   January 28, 2006 10:16
Destinyですか.格好いい響きですね.今だけではなく,先を見こすつもりで観察していきたいと思います.インタビューは本当に疲れますけど,複数のものを見るのはとてもいい経験になっています.
5. Posted by SPN   January 28, 2006 18:03
実はうちのfacultyのcandidateの人のinterviewをしたばかりです。この人は自分の研究のスタイルと、そのポジションで要求されるスタイルが合わないんじゃないかと心配していて、それを正直にいっていました。そういうことははっきりいってもらった方がお互いのためにいいし、候補者の誠実な人柄がわかって印象はよかったです。
お見合いでも、礼儀正しく接するのはもちろんですが、その中でも自分の主張ははっきりいったほうがいいと思います。でないと、お見合い自体はうまくいっても、あとで破綻してしまいます。(私はお見合い評論家ではありませんが。。。)
ということで、私はShinoさんのやり方、よかったんじゃないかと思います。
6. Posted by Shino   January 29, 2006 12:17
インタビューというのは,自分を売り込むだけでなく,お互いにとって合うかどうかを確認するのに役立つ,とよく言われます.インタビューに行く前は,売り込むので精一杯だろうと思っていてその言葉を信じていませんでしたが,実際に行ってみると後者の重要性をより強く感じます.相手のあることですから,お互いをよりよく知ろうとする姿勢を大切にしたいと思います.

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