January 17, 2006
失敗は成功の元
明日からまたインタビューだが,その下調べをしている暇などとてもない.今日は急いで締め切り仕事を片付けることにした.実験装置リストも作らなければならない.
やっと仕事にめどがつきそうになった昼下がり,ロジャーの部屋の前を通ると,ロジャーがいつになく厳しい声で「Shino」と呼びつけてきた.
今日までの締め切りの催促か,もうすぐ終わりますよ,という気持ちでオフィスに入っていくと,
「インタビューでどんな質問をされたんだ?」
といきなり聞いてきた.覚えているものを説明していると,
「答えられなかった質問はどれだ?」
と聞いてくる.いや,自分では答えられなかった質問はなかったつもりだけど.
と答えると,
「ある人から,発表はよかったが質疑応答で少し不十分さを感じた,という連絡が届いた.ここはアメリカなんだから,はっきりしていないことでも話を膨らませて回答しないと満足してもらえないことがある.」
ということだった.
げっ,どうやらうまくいったと思っていたのが,勘違いだったらしい.見せ掛けの求愛大会の余韻に浸っている場合ではない.
「まあ,今後のためと思って教えておいたから」
ありがとう,ロジャー.これで次のインタビューに気持ちを切り替えることができた.また,おかげで次の質疑応答は改善されるだろう.
失敗は成功の元である.
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この記事へのコメント
1. Posted by KJ January 22, 2006 06:56
Job Interview の緊迫感が手に取るように伝わってきました。御健闘をお祈りします。ところで私が数年前レジデンシーのインタビューで日本から全米各地を回ったときにはインタビュー前にThank you letter のドラフトを用意し、インタビュー終了後に各々少々内容を変えて、その夜のうちにメールしました。ただそのときはせいぜい1日にファクルティ7−9人あったくらいでしたし、10数人も会うことになる2日かかりのfaculty positon のインタビューとは次元の違う話とは思いますが。このページを参考にして私も来月のインタビューを望もうと思います。
2. Posted by HS January 22, 2006 07:59
まずは、お疲れ様でした。KJさんのおっしゃるように臨場感あふれるレポートで凄く参考になります。また、打撃を受けてもすぐに立ち直ろうとする姿勢に拍手を送らせて下さい。そうでなくては、この国では生きていけないもんですね。自分ならマジに顔から血が引いてへたり込みそうな心地だろうな。でも情報収集力を含めて良いボスをお持ちですね。
Too much modesty は日本人にとっては頭の痛い問題です。自分もReesarch planをラボのメンバーに見てもらったときに指摘されました。自分の気持ちをハイテンションにキープしておけば何とかなるだろう、と考えていたのですが、Shinoさんの例を鑑みると、それでは甘いのですね。この場を借りて同じ立場の者でdiscussできると良いのですが。ちなみに、私のReesarch planでは限定条件付きで「XXに世界で始めて成功した」という一句を加えました。
Too much modesty は日本人にとっては頭の痛い問題です。自分もReesarch planをラボのメンバーに見てもらったときに指摘されました。自分の気持ちをハイテンションにキープしておけば何とかなるだろう、と考えていたのですが、Shinoさんの例を鑑みると、それでは甘いのですね。この場を借りて同じ立場の者でdiscussできると良いのですが。ちなみに、私のReesarch planでは限定条件付きで「XXに世界で始めて成功した」という一句を加えました。
3. Posted by MA January 22, 2006 08:04
無責任に応援してますっていうと気分を害されるかもしれませんが…
思い切ってやってきてください。
思い切ってやってきてください。
4. Posted by Miso January 23, 2006 08:41
お帰りなさい。お疲れさまでした。Interview visitはほんとに疲れますよね。私は結局一カ所に行っただけで決めてしまったので、実際何がよくて何が悪いのかよく分からないうちに終わってしまいました。ただ作った自分を見せてしまうと、その線で最後まで(オファーをもらうまで)行かないとならなくなるので、まあテンションほんの少し高め程度で、なるべく普段の自分のまま売り込むようにしたのがよかったかなと。まあ私の場合はもともとmodestyの美徳をそれほど持っていないので、あまり参考にならないかも。とにかくinterviewに呼ばれているShinoさんは数百人中のtop5に入っているわけですから、自信を持ってどんっと、行ってきてください。応援しています。
5. Posted by Shino January 23, 2006 11:00
インタビュー先のホテルからです.
KJさん.Thank you letterは,よっぽど気合の入った所でないとみんなには書いてられませんね.自分が何人にThank you letterを書いたかというのが,自分が気に入ったかどうかのバロメーターになりそうです.
KJさんの来月インタビューがよい出会いであることをお祈りしています.
KJさん.Thank you letterは,よっぽど気合の入った所でないとみんなには書いてられませんね.自分が何人にThank you letterを書いたかというのが,自分が気に入ったかどうかのバロメーターになりそうです.
KJさんの来月インタビューがよい出会いであることをお祈りしています.
6. Posted by Shino January 23, 2006 11:05
HSさん,忙しいというのは悪いことを考える暇を無くさせてくれていいものです.親族が亡くなった後にお葬式の準備が忙しくて悲しんでいる暇がないかのように.情報収集については,どうやら上の方ではかなりの情報が飛び交っているんだな,というのが印象です.前も「すべては知らないけど色々しっているよ」とほくそ笑んでいましたし.
Too much modesty については,表現法の問題なんでしょうね.表現の仕方がよければHe is a careful scientistとみなされるのですから...
Too much modesty については,表現法の問題なんでしょうね.表現の仕方がよければHe is a careful scientistとみなされるのですから...
7. Posted by Shino January 23, 2006 11:07
MAさん,無責任な応援大歓迎です.ウチの周りの日本人たちは,妻と娘がコロラドからいなくなってほしくなくて,会うたびに「Shinoさん,決まらないといいね〜」ですから.
8. Posted by Shino January 23, 2006 11:13
Misoさん,応援ありがとうございます.インタビューは本当に疲れますが,アメリカの色々な大学の話が聞けて,とてもためになると思い始めています.何だか,社会科見学をしているような気分になってきます.色々な話を聞いているうちに,じゃあ,日本の大学のシステムはこういう風に改善すればいいのに,とか,何のためのインタビューだか忘れてしまいそうにさえなってしまいます.
ちなみに我々の分野では数百人中のtop5ではなく,数十人中のtop3というのが標準らしいです.普段の自分を気に入ってくれる所があることを祈っています.
ちなみに我々の分野では数百人中のtop5ではなく,数十人中のtop3というのが標準らしいです.普段の自分を気に入ってくれる所があることを祈っています.
9. Posted by みっしー January 24, 2006 02:18
はじめまして、になるのかな。いよいよ始まりましたね。まずは順調そうな滑り出しの様でなによりです。わたしの最初のインタビューのときにも、ボスを通じて聴衆の感想が伝えられてきました。成功してほしいという気持ちの現れとして受け取りました。選考する側としては、「これまで」よりも「これから」の方が気になります。そういう意味からも、将来計画についての質疑応答は重点項目です。そして、日々インタラクトするメンバーとして、職業的な意味での評価に加え、人物的な評価もポイントになります。こびる必要はありませんが、ありのままの自分を出して、聞きたいことはどんどん聞いて、それで気に入ってくれるかどうか、相手にまかせる、といった感じでしょうか。続報を楽しみにしています。
10. Posted by Shino January 25, 2006 08:25
みっしーさんのお名前はあちこちで拝見していますが,正式には?はじめましてです.第1回目のインタビューでは,質疑応答の作戦がイマイチのようでした.まあ,勉強になります.人物的にはそれなりに気に入ってもらえたようなんですが.あとは縁だと思っています(縁って,英語で何て言うんでしょ?).見守っていただいてありがとうございます.