January 13, 2006
質問も大切
1日目のインタビューで,面接とはどんなものか大体わかってきたので,気分は結構楽になった.しかしあれほどの求愛をされると,こちらも相手のことをよりよく知りたくなるもので,今日のうちにできる限りのことを聞いておこうと,ホテルであらかじめ質問をリストアップしてから出かけることにした.
今日のスケジュールは以下のとおり.
8:45 ホテル出迎え(選考委員長)
9:30 Faculty11と面接
10:30 Faculty12(別Department)と面接
11:15 Faculty13(別Department)と面接
12:15 Faculty14(選考委員)と昼食,面接
2:30 選考委員長=Faculty1と面接
4:30 解放
準備していたとおり,選考委員長には暇さえあれば次々と質問をしまくっていた.選考委員長はDepartmentのChairでもあるので,この人の考え方や計画が自分に合うかどうかは,このポジションが自分に合うかどうかを決める大きな要素なのである.
さて,いろいろなFacultyとあっていると,実は知らなかったがものすごく研究上の興味が合う人がいてお互いにびっくりしたりする.そんなとき,その人の目はキラキラに輝いていて,とても楽しい思いにさせてくれる.きっと自分の目もキラキラ輝いていたのではないかと思うが,相手は気づいてくれただろうか?
ある人からは,こんな質問をされた.
Why do you want to play this game?
最初聞いた時には意味不明だったが,ようく聞いてみると,なぜわざわざグラントだとかテニュアだとかが厳しいこういう世界で生きていこうとするのか,という質問だった.(アメリカでは)博士を持っていればビジネスの世界でそれなりにいい暮らしができるのに,なぜこんな大変な世界で生きていこうとするのか,という含意があるのだ.
言われるまで意識していなかったが,そう,私はわざわざ日本からこのゲームをやりに来たのである.あまり考えもせずに私の口から最初に出てきた言葉は,
「私はチャレンジが好きなんです」
だった.
「えっ?何を言ってるんだろ」と自分自身に問いかけながら,「アメリカで第一線でやっている人達はみんな通る道なので,特別なこととは思いません」などと偉そうに答えていた.しかしこれは何とも面白い質問だった.
最後には再び選考委員長との質疑応答となった.そして,帰ったら必要なラボスペースと実験装置のリストと予算をできるだけ早く出してくれ,と言われた.しかし,インタビューが立て込んでいるので実験装置の予算を調べている暇はない.今月はラボにあまりいないので,とりあえずリストだけで了承してもらうことにした.
さて,この2日間で15人もの人達と面接をし,大学のシステムなどについて色々なことを知ることができた.選考委員長には,トータル20項目位の質問を投げかけただろうか.最後に選考委員長が言っていた.
「君は,質問が沢山あってとてもいい」と.
意識したわけではないが,どうやら質問をすることも評価対象となるらしい.
さて,この大学とは縁があるのかどうか...
家に帰ってこの求愛大会について興奮して妻に話してみると
「とりあえず誰にでもそうやって気を引いておくのよ」
とあっさりと言われてしまった.さすが女である.