December 23, 2005

家族と仕事の不思議な関係

 文系の性だろうか,いつの間にか文章が長くなってしまっている.その割にあまりコメントもいただけないようなので,もっと短い気楽なblogにしてしまおうかと思う.

昨日は妻が風邪気味だったので,私が娘の面倒を1日中みることになった.アメリカでは家族最優先が基本なので,そういう理由で仕事を休んでも誰も不思議に思わない.仕事が沢山たまっている私の中では心中穏やかではないが,家族あっての仕事なので快く娘の面倒をみて妻の快復を祈ることにした.

そういう態度を神様が見ていたのか,今日は新たに西部中都市E大学からインタビュー招待の電話がかかってきた.随分前に応募してもう諦めかけていた所だったので,クリスマス直前のサプライズプレゼントという感じだった.どういうわけか,家族に対して優しくすると仕事上もうまくいく,というパターンがあるような気がする.しかし逆を考えてみると,家族に対して優しくできていないときには,誰かが呪いをかけているということなのだろうか?

実はこのポジションには,同じラボの同僚も応募していて,2人ともインタビューに呼ばれることになった.何とも狭い世界である.しかし,同僚同士の戦いという雰囲気はお互い全くない.最近になって,ファカルティポジション探しは候補者間の戦いではなく,応募者側が求めているタイプに最もマッチした人が選ばれるだけ,ということが段々わかってきた.インタビューに呼ばれなかった所の募集要項や大学のwebsiteを見直してみると,いずれも自分の専門や求めているものと少しズレていることに気づいてきたからだ.

裏を返せば,自分に最もマッチした所が自分を採用してくれる,ということである.自分がオファーをもらえなかった場合には,自分にマッチしていない所に間違って行く羽目にならなくてよかった,と逆に安心すればよい.・・・などと書きながらも我ながら驚いているのだが,色々と経験してくると何とも達観してくるものである.

あとは呪いをかけられないようにするだけか.



shinojpn at 00:00│Comments(11)TrackBack(0) 研究 

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この記事へのコメント

1. Posted by SE   December 23, 2005 14:04
こんばんは、shino さん。

>自分に最もマッチした所が自分を採用してくれる

そこをどう売り込んでくるかがインタビューのみそということなのでしょうね。

面接は気疲れしますが、いろんな人と会えていろんな大学の雰囲気が見れて楽しく勉強になりますね。面接後のお話も楽しみにしています。どうか引き続き長い日記を書いてください。
2. Posted by Shinojpn   December 24, 2005 21:22
SEさん,いつもコメントありがとうございます.インタビューは私にとっていい経験なので自己表現と新しい世界の体験の場として楽しみにしています.

ただ,他の方からのコメントがなかなかないので,日本にいる人にとっては関係ない話題かも,と色々思案したりしています.来月は毎週面接があって忙しいし疲れるらしいので,あまりウケが良くなければ,残念ながら段々適当になっていってしまうかもしれませんね.
3. Posted by KE   December 25, 2005 15:52
確かに家族あっての自分なのだと折に触れて思わずにはいられません.
家族への接し方も自分の研究への取り組み方も,通じるものがあるのではないかと思います.
どちらに対しても誠意を持って接することが大事なのだと私も思っています(日本で「家族に」,というのは,なかなか難しいことですが・・・).

インタビューの話を読んで,当たり前の(と思われる)ことなのに「あ,そうだ」と気づかされました.おっしゃるようにオファーをもらうことよりも,自分のやりたいことと受け入れ先(?)の求めるものがうまく合うことの方が,長い目で見たらずっと大事だと思います.
何事も縁なのだというわけではないと思いますが,「縁」というものの存在を感じています.
もう年の瀬ですね.良いお年をお迎え下さい.
4. Posted by 日本にいる若輩研究者   December 26, 2005 09:28
Shino先生,コメントは少ないかもしれませんが,きっと多くの人の参考になっていると思います。少なくとも私にとっては。先生のBlogを読みながら,日本の束縛の多い環境で研究を続けることと,海外での自由な環境で研究にどっぷりつかるのと,どちらが自分に合っているのかを考える今日この頃です。
5. Posted by KJ   December 26, 2005 09:47
はじめまして。私も夏頃から研究中心のポジションを得ようと全米中にCVを送付してみましたが、断りの返事ばかりで腐りきっていました。しかし先日とある病院からインタビューの招待をもらいました。ただ前もって簡単に電話でそのポジションについて説明したい、といわれているので、このpreliminary interview の結果次第では interview そのものも取り消されるかもしれないと緊張しています。
6. Posted by KJ   December 26, 2005 09:48
(続き)「ファカルティポジション探しは候補者間の戦いではなく,応募者側が求めているタイプに最もマッチした人が選ばれる。」大変参考になりました。一応自分ではそのポジションにマッチしていると感じているので、せいぜい精一杯自分を売り込もうと考えております。

こちらのページは大変励みにもまた参考にもなるので、これからちょくちょくお邪魔させていただきます。またこれからいくつかのインタビューをなされるご様子ですが、Shinoさんに最もマッチしたところに落ち着かれることを切にお祈りいたします。
7. Posted by Shino   December 26, 2005 21:17
コメントを次々ともらって,機嫌がよくなってきました(単純).
KEさん,私も「縁」の概念がとても大好きで,最終的にはそれで物事を納得しようとすることが多いです.いくつもの中途半端な縁はいらないので,一つだけ飛びっきりの縁があることを願っています.
8. Posted by Shino   December 26, 2005 21:22
日本にいる若輩研究者さん,「自由」には常に「挑戦」と「責任」が伴いますので,人によっては「束縛された安定,保証」を好む人も多いようですが.一度だけの人生や生き方をどう考えるか,ということ次第でしょうか.
9. Posted by Shino   December 26, 2005 22:32
KJさん,応援ありがとうございます.サーチコミティの進度が遅い所も多いようですから,1月にいい返事がくることも期待できると思います.私も電話インタビューが年明け早々にありますので,お互いがんばりましょう.
10. Posted by JS   January 04, 2006 17:29
あけましておめでとうございます.今年もよろしくお願いいたします.
さて,研究活動における「自由」ということを考えました.やりたい研究テーマをやれる自由,研究とは関係のない雑務が少ないという自由,経済的にやりたい研究ができる自由(研究費獲得能力を含む)など.まずは,自分がコントロールできる3つ目の「自由」を獲得できるようトレーニングしていきたいと思います.
11. Posted by Shino   January 04, 2006 20:38
自由の獲得と聞くと,フランス革命を思い出しますね.研究費獲得競争の厳しいアメリカでは,やりたいテーマで研究費を獲得することも容易ではなく,ウケのよいテーマで研究費をとって,そのおこぼれでやりたいテーマの研究費をする,ということもあるようです.実際は,自分の自由は他人にコントロールされている部分が多いのでしょうけど,自分でコントロールしている気になることが大切なのかもしれませんね.
さて,今日はある大学との電話インタビューです.どうなることやら.

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