December 16, 2005

お見合いみたい

来年夏にドイツで行われる国際学会のシンポジストにならないかという光栄な誘いを受けていたのだが,旅費は学会からは出してもらえない.今いるコロラド大学には,海外学会への旅費は無い.グラントからも出せない.そもそも,来年の夏にここにいるかどうかもわからない.

そんな中,来月インタビューに行くA田舎大学からは,そういう予算はないけど国際的な活躍は奨励するので,採用したら特別に旅費を出してあげるよ,と優しく言われた.もう一つ,来月インタビューに行く都会B大学からは,採用したとしてもそれは採用日よりも前なので旅費を出すことはできない,とハッキリ断られた.まあ当たり前のことを言われただけだが,こんな些細なことで好感度が随分と違ってくる.A田舎大学は私を大事にしてくれるが,B都会大学はなんだかつっけんどん,そんな印象を得ずにはいられなかった.

これ以外にも,A田舎大学からは日程の連絡などが迅速に入ってくる.一方,B都会大学からはいつも連絡が来るのが遅い.大都会の人が忙しくて田舎の人が暇だからなのか,理由はよくわからないが,こういうことでも高感度は違ってくる.

実際に大学にインタビューに行く前から,随分と印象点に差が出てしまっている.そう,求職活動は,まさにお見合いみたいなものである(お見合いしたことないけど).お互いの求めているものがマッチするかどうか,ということも大事だが,お互いが惹かれ合うかどうか,求め合うかどうか,というのも大事な要素になるような気がする.・・・しかし,最初の印象ばかりに左右されず,実際に会って見ないことには,より大切なものを見失ってしまうかもしれない.あまり印象点に引っ張られずにニュートラルな気持ちで対応していかなければ,と自戒してみたりもする.

そんなことを考えながら仕事をしているうちに,C中都市大学からメールが入ってきた.「経歴などがマッチするので,電話インタビューをしましょう」と.電話インタビューとは,電話で同時に複数の人達(要するにサーチコミティ=選考委員)と30分ほどQ&Aをする,というものらしい.顔も見ずにお見合いとは寂しいものである.せめて電話インタビュー当日は,雰囲気を出すためにWebsiteからサーチコミティの写真をコンピュータに写して電話してみようか.(向こうも私のホームページの写真を写していたりして)

電話インタビューは,身振り手振りができないので,英語を母国語としない我々外国人にとっては苦手である.しかし,もうこういう世界(ってどんな世界?)で叩きのめされるのに慣れてしまうと,怖いものなど無くなってきてしまっている.ともあれ,アメリカのアカデミズムでいくつかの場所で,いくつかの形のインタビューをこのように経験するということは,好んでできるものではない.経験すること自体に価値がある,と思うと何だかワクワクしてきた.やはり,若い(?)うちに色々と経験しておくと,いつかためになるのではないだろうか.将来国際的に活躍しようと夢見ているこのblogの読者にも,より多くの情報を提供できるだろう.などと,失敗したときの慰めのために付加価値をつけてみたりする.

さて,こんなお見合い話のような求職活動だが,恋愛結婚した妻からはドイツ学会への旅費支出申請は敢え無くリジェクトされ,光栄なるシンポジストの依頼は泣く泣く断ることになってしまった.

印象点は,やはり当てにならないかもしれない.



shinojpn at 00:00│Comments(2)TrackBack(0) 研究 

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この記事へのコメント

1. Posted by SE   December 18, 2005 00:11
続々とインタビューの話があってすごいですね!電話インタビューは2度ほど受けたことがありますが、カンファレンスフォンはやりにくかったですね。Eyeball chat でやってくれたらいいのに。
2. Posted by Shino   December 18, 2005 20:24
インタビュー話があってもオファーをもらえないと何もならないのですケドね.まずは経験,と.ネットお見合いもいいかもしれませんが,こちらの緊張状態が変に伝わってしまいそうですね.やはり,お見合いは実際に会ってしたいものです.

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